昔は結婚や婚約に際して、ゴールド、シルバー、プラチナが一般的な指輪の素材でした。
しかし、最近ではステンレスやチタン、真鍮など、
これらの金属ならではの独自の色味を生かしたおしゃれなデザインリングが増加しており、
様々な金属での指輪作りが人気です。
特にステンレスの指輪は金属アレルギーの人でも身につけられるので、
傷がつきにくく錆びにくい上に手頃な価格で製作できるため、注目を集めています。
ただ、ステンレス指輪を結婚指輪に選ぶなら、
普段から身に着けることになるので身体への影響や欠点が気になりますよね。
端的にデメリットを挙げると、
・サイズ調整が難しい
・傷がついた場合に錆ができる可能性がある
・シンプルなデザインが多い
・緊急時に外せない可能性がある
といったことがあります。
とはいえ、これらのポイントは他の金属で指輪を作った場合でも
同様の問題が出てくることもありますので
致命的なデメリットとまでは言い切れないと思います。
指輪選びにおいてデザインやアレルギー反応、重さといった要素は大事ですが、
問題はそれらのバランスをどうするかです。
これらについて詳細に書いていきますので、
ステンレスを結婚指輪にしようか悩んでいる人の参考になれば幸いです。
ステンレス指輪のデメリット
ステンレス指輪のデメリット1.取り扱い店舗が少ない
結婚指輪としてのステンレス製品は、
ゴールドやシルバー、プラチナなどのメジャーな金属に比べて
ブランド店舗での取り扱いが限られています。
ただ、最近はオンラインショップでの販売が増加しており、
実店舗で購入できなくてもネットで手に入れることができるケースも増えています。
なのでそこまで大きなデメリットではありません。
ステンレス指輪のデメリット2.サイズ調整が難しい
ステンレスは硬いため、サイズ調整が難しい面があります。
加工ができないわけではありませんが、
一部の店舗ではサイズ調整を受け付けていない場合もあります。
指輪自体が手頃な価格であるため、
場合によっては新しく購入する方がコスト面で優れていることもあります。
ただ、結婚指輪はそうそうに買い替えるものでもないので、
これは微妙な点かもしれません。
ステンレス指輪のデメリット3.シンプルなデザインが多い
ステンレスは硬いため、複雑なデザインが難しく、シンプルなデザインが多いです。
凝ったデザインにすると、他の金属素材の指輪を選んだときよりも
金額が高くなる可能性もあります。
ただ、加工技術の向上に伴ってデザインの幅も広がっており、
シンプルストレートライン以外にもウェーブリングなどのステンレス指輪が増えていて
おしゃれなものも多くあります。
また、逆に言えば、シンプルで洗練されたデザインは
日常使いに適しているメリットともいえて、
無駄のない形状や表面処理により、優れた耐久性と簡潔な美しさがあります。
そして日常の激しい活動や作業中においても耐えることができるので、
個人のライフスタイルや好みによってはステンレスの方が適している方もいます。
ステンレス指輪のデメリット4.傷がついたところから錆びる可能性がある
基本的にステンレスは傷がつきにくいですが、
傷がついた場合、他の素材とは異なり磨いて対処できません。
大きな傷がつくとそこから錆びが進行する可能性もありますが、
日常生活での使用ではあまり心配する必要はありませんので
これはあまり気にしなくてもいいと思います。
ステンレス指輪のデメリット5.緊急時に外せない可能性がある
ステンレスの最大のデメリットは、緊急時に外せない可能性があることです。
他の金属素材で指輪が外れなくなった場合は、
消防署で切断してもらうことができますが、
ステンレスは硬すぎて消防署の切断器具では対処できません。
そのため、外そうとして無理にいじるとうっ血や腫れが生じることもあります。
普段から身に着けていてもむくみやすい人は注意が必要です。
場合によってはチェーンや紐などに指輪を通して、
首から下げるようにした方がいいかもしれません。
ステンレス製結婚指輪を選択する理由(メリット)
身近な存在であるステンレスを結婚指輪や婚約指輪として選ぶ人は、
ゴールドやプラチナといった他の素材に比べてまだそれほど多くはありませんが、
選択肢の一つとして以前よりも知られてきています。
ではなぜ結婚指輪をステンレスに選ぶ方が増えているのかというと、
次のようなメリットがあるためです。
「結婚指輪はなくしたり汚したりする可能性があるため、高価な素材は避けたい。」
「普段使いの結婚指輪として傷がつきにくい指輪を希望していた。」
「金属アレルギーがあるため、ステンレスなら身につけられる。」
「仕事上、ある程度の硬度が必要で不安がない。」
「普段は身につけないし、結婚式で使った後は飾りとして扱うため、安価なものがいい。」
ステンレスの指輪を選ぶときは、
とりわけ「安価」で「傷がつきにくい」という特徴が重要視されています。
ゴールドやシルバーに比べ、
ステンレスリングを身に着ける人はまだ多くはありませんが、
以前ほど珍しくなくなっています。
そのため、ステンレスの結婚指輪を選んだからといって、
周囲からの非難を受けることは稀ですので、
身に着けているからといって恥ずかしいことはありません。
心配な方もご安心ください。
ステンレス指輪にするときに知っておくといいリスクと危険性
1. 使用状況によるステンレス指輪の劣化
ステンレス指輪の耐久性は一般的に高いですが、
使用状況によっては劣化が生じる可能性があります。
特に日常的な摩擦や擦り傷、化学物質との接触が影響を与えることがあります。
例えば、ステンレス指輪を激しく使うスポーツや作業中に、表面が傷つくことも考えられます。
この場合、光沢が損なわれたり、微細な傷が指輪につくことがあります。
2. 硬度と傷のつきやすさのバランス
ステンレス指輪は一般的に硬い素材なので、
日常使用においてはたいていの場面で傷つくことなく十分耐えらます。
しかし、硬度が高いために、他の素材や物体と激しく接触した場合、
指輪に微細な傷がつくことがあります。
このバランスが難しいですが、
基本的にはあまり遭遇することはないと思います。
3. アレルギー反応
ステンレス指輪によって皮膚アレルギーが起きることがあるのか、
金属アレルギーのある人にとってとても心配だと思います。
基本的にステンレス指輪にはアレルギーが起こることはめったにないといわれていますが、
まれに発生したという話も出ます。
これは実は、ステンレス指輪にニッケルが含まれていたためだとも言われています。
ニッケルは皮膚アレルギーを引き起こす可能性がありますので、
ステンレス指輪の検討をするときは材質がどのようになっているのか注意が必要です。
高品質なステンレス指輪は通常、ニッケルの含有量が低いため、
アレルギー反応のリスクが低減されていますが、
次項でも触れますが安価なステンレスはニッケルが含まれている量も多いことがあるので、
注意してください。
4. 低品質なステンレスの潜在的なリスク
低品質なステンレス指輪には、潜在的なリスクがあります。
主な要因は、不純物や他の金属の混入です。
これらの不純物が皮膚との接触によってアレルギー反応を引き起こします。
また、錆びやすくなるため、
皮膚に接触するとかぶれやかゆみの原因となることもあります。
5. ステンレス指輪にメンテナンスは必要
ステンレス指輪を長寿命に保つためには、定期的なクリーニングは不可欠です。
とはいっても、そんな難しいことはしません。
日常的な使用や外部からの影響により、
指輪の表面には汚れや脂が付着することがありますので、
柔らかい布や歯ブラシを用いて、石鹸や中性洗剤を使って優しく洗うだけです。
これで光沢を保ちながら指輪を清潔に保つことができます。
ただし、強酸性や強アルカリ性の洗剤は避け、クリーニング後は充分に乾燥させることが重要です。
6.環境によるステンレス指輪への影響
ステンレス指輪は比較的耐久性がありますが、
環境からうける影響には注意が必要です。
具体的には、海水や塩分の多いところ、強い紫外線を浴びる状況では、
錆びが発生する可能性があります。
こういった場面にあったときは、
指輪を定期的にクリーニングし、塩分や水分をこまめに拭き取ることが大切です。
また、保管時には適切なケースや袋に入れて保管することで、
環境からの影響を最小限に抑え、ステンレス指輪の長くきれいに保つことができます。
錆びにくい指輪ならサージカルステンレスもおすすめ
安価で表面が傷つきにくく、硬度があるステンレスは一般的によく知られていますが、
その中にもさまざまな種類が存在します。
ステンレスリングが錆びにくいとしても、
安価なステンレスは海水によって錆びることがあります(海水の塩分が影響します)。
ですが、そんなステンレス指輪の中でも
「サージカルステンレス」と呼ばれる種類は錆びにくいと好評です。
これは一般的なステンレスよりも耐蝕性が高く、磁性がないため、医療器具にも利用されています。
ただ、サージカルステンレスは高価な傾向があります。
ステンレスの安価なところがいい人は向いていないかもしれません。
ちなみに、このステンレスの錆にくい性質を活かして、
「錆びない関係でいたいから指輪を交換しよう」という誓いを立てる人もいます。
まとめ
ステンレス指輪は安価で硬く、錆びにくいというメリットがありますが、
その硬さが原因で指から外れにくいというトラブルもあります。
結婚指輪で毎日身に着けることを考えているなら、
指輪が外れなくなったなどの緊急時も想定しておく方がいいと思います。
とはいえ、身につけ方や用途を工夫すれば問題なく使用できます。
ステンレスリングを検討する際はデメリットやリスクも考慮して検討することをおすすめします。
実店舗で指輪を見る前に相場やデザインを調査しておくのもいいですね。
あなたにとってベストな指輪が見つかりますように。