トマト料理を作る予定があり、用意していたはずのトマト缶が不足してしまった場合、
買い物に行くことが難しい時間帯もあるでしょう。
そうした状況で、手元にある生トマトやカットトマト、
トマトジュースなどで代替できたら便利ですよね?
ただし、実際に代替する場合にはいくつかの疑問が浮かび上がります。
トマト缶で代替可能なのか、
トマト缶は生トマト何個分に相当するのか、
生トマト以外で代替する際にはどのような食材が使えるのか、
など検討すべき事項が出てきます。
簡潔に言えば、
トマト缶は生トマトやトマトジュース、トマトピューレなどで代替できます。
例えば、トマト缶400gの代用として、生トマトは2~3個分です。
(Mサイズの生トマトの場合)
トマトジュースの場合はトマト缶と同量の400cc、
トマトピューレの場合はトマトピューレ100gと水 5カップが該当します。
今回はトマト缶を代用する際に考慮すべきポイントや、
トマト缶と生トマトの違い、トマト何個分に相当するかについてご紹介します。
トマト缶が手に入らない方は、ぜひこれを参考にしてみてください。
トマト1缶は新鮮な生トマト何個分に相当するか
一般的な目安として、トマト缶1缶(約400g)は、生の中サイズのトマトで2~3個分に相当します。
実際に購入したトマトの重さは、トマト1個で200gくらいでした。
とすると、大体トマト1個で160~200gになりますので、
3個もあれば十分トマト缶1缶分になると思います。
ただし、トマトの大きさや種類によって異なるため、具体的な計量や換算には注意が必要です。
トマト缶と生トマトの栄養価の違い
トマト缶1缶と新鮮なトマトの栄養価にはいくつかの違いがあります。
トマト缶は通常、製造過程で水分が一部取り除かれています。そのため、同じ重さのトマト缶と生のトマトを比較すると、トマト缶の方が濃縮されている可能性があります。【ビタミンCの損失】トマトはビタミンCの豊富な源ですが、加熱や加工の過程で一部損失が生じることがあります。トマト缶には生のトマトよりもビタミンCが少ない可能性があります
リコピンはトマトに多く含まれる抗酸化物質であり、トマトが加工される際に濃縮されることがあります。したがって、トマト缶にはリコピンが生のトマトよりも濃縮されている可能性があります。
一部のトマト缶には塩分が追加されていることがあります。生のトマトは自然な状態であるため、塩分の量がトマト缶よりも少ない可能性があります。
トマト缶は長期保存が可能であるため、保存中に一部の栄養素が変化することがあります。生のトマトは新鮮な状態が保たれるため、そのままの栄養価が得られる傾向があります。
要するに、トマト缶と新鮮なトマトは加工・保存の違いからくる栄養価の差があります。食事や栄養補給の際には、これらの違いを考慮して適切に選択することが重要です。
トマト缶か生トマトを選ぶ時のポイント
トマト缶と生トマトを選ぶ際のポイントは
「利便性」「風味と新鮮さ」「栄養価」「レシピ」
で考えることです。
トマト缶: 便利で保存がきくため、急な料理や長期保存が必要な場合に適しています。手軽に使えるので、忙しい時や予備ストックとして便利です。
生トマト: 料理に使用するまで新鮮さが維持されており、そのまま食べられるので、生のトマトを好む場合や、生の食材を重視する場合に向いています。
トマト缶: 加熱・濃縮されているため、濃厚で深い味わいがあります。リコピンなどの栄養素が濃縮されている反面、生のトマトの風味は少し違います。
生トマト: 新鮮でジューシーな風味があり、生のままサラダやサンドイッチに使用すると、生のトマト特有の爽やかな味わいが楽しめます。
トマト缶: リコピンなど一部の栄養素が濃縮されていますが、ビタミンCなどは加熱により減少する可能性があります。栄養成分のバランスを考えて選ぶことが重要です。
生トマト: 新鮮で生のまま食べることで、ビタミンCや食物繊維が豊富です。生の状態で摂取することで、そのままの栄養価を得ることができます。
トマト缶: ソースやシチュー、カレーなどの料理に適しています。調理時間を節約できる上、コクのある味わいが得られます。
生トマト: サラダや生の食材を活かす料理に向いています。生のまま食べるか、軽く調理して風味を楽しむことができます。
選ぶ際は、利用目的や好み、料理の種類に応じて適切な選択をしてくださいね。
トマト缶を生トマトで代用するときのポイント
トマト缶で生トマトの代用をするときに気を付けることがあります。
それは一言にトマト缶といっても、
中身のトマトに違いがあることです。
全てつぶし: トマトが完全につぶされたもの。主にソースやスープに適しています。
刻みつぶし: 一部刻まれているが、まだ大きな塊が残っている。パスタやピザなどに使えます。
トマトピューレ: さらに濃縮された形状。ピザソースやシチューに使います。
また、缶の中身にもトマトの濃縮度に違いがあります。
トマト缶は加熱・濃縮されているため、生のトマトと比べて味や濃度が異なります。
レシピによっては、水で薄めるなど濃縮度の調整が必要になることがあります。
それだけでなく、調理時間についても留意します。
トマト缶は既に調理されているため、生のトマトよりも短い調理時間で料理が完成します。
レシピ通りにすると火が通り過ぎることがありますので、
調理時間を適切に調整してください。
それだけでなく「塩分」や「酸味」などにも違いがあります。
一部のトマト缶には塩分が含まれています。レシピによっては、塩分の量を調整するか、無塩のトマト缶を選ぶことが重要です。
トマト缶には酸味が含まれていることがあります。レシピが要求する場合や、好みに合わせて酸味の調整が必要です。
まず何よりも、代用する前に、使用するレシピの要件や指示を確認してください。
一部の料理ではトマト缶と生のトマトの代用が難しいことがあります。
ちなみにどんな料理があるかというと、一例として次のようなものが挙げられます。
これらの料理では、トマトの濃縮度や生のトマト特有の風味が重要な役割を果たしており、代用が難しいことがあります。
トマトの生サラダは生の新鮮なトマトの風味が楽しめる料理であり、トマト缶では代用が難しいです。サラダに使用される生のトマトは、そのままの風味が特に重要です。
イタリア料理のカプレーゼは新鮮なトマト、モッツァレラチーズ、バジルを組み合わせた料理で、生のトマトの風味が鮮明に感じられるため、トマト缶の代用は難しいです。
冷製スープにおいて、生のトマトの新鮮な風味が重要です。トマト缶では代用が難しく、生のトマトを使用することが一般的です。
イタリア料理の一種で、生のトマトを薄切りにしてオリーブオイルやバルサミコ酢で味付けした料理。トマト缶では新鮮なトマトの風味を再現することが難しいです。
これらの料理では、生のトマトが提供する風味や新鮮さが非常に重要であり、トマト缶の代用が難しい傾向があります。ただし、一部の調理法やアレンジによっては代用が可能な場合もあります。
これらのポイントを考慮しながら、おいしい料理を作り上げることができます。
トマトペーストやトマトピューレはトマト何個分か
トマトペーストやトマトピューレの場合、通常は濃縮されているため、生のトマトと比較するのは少し複雑です。ただし、一般的な目安として以下のような換算があります:
通常、1缶(約150g – 200g)のトマトペーストは、生のトマトに換算すると約6~8個分程度と考えられます。濃縮されているため、少量で強いトマトの風味が得られます。
1缶(約400g)のトマトピューレは、生の中サイズのトマトに換算すると約4~5個分程度と見なすことができます。こちらも濃縮されているため、味と風味が濃いです。
ただし、これらの換算はあくまで一般的な目安であり、製品やブランドによって濃縮度が異なる可能性があります。料理の要件に応じて微調整することが重要です。
トマト缶をトマトジュースで代用するときの注意点
トマト缶の代用をするのに、生トマトもトマトペーストもトマトピューレもない!
なんて状況もあると思います。
そんなとき、トマトジュースでの代用を考えるかもしれません。
トマトジュースでの代用は、次の内容に注意すれば問題なく使用することができます。
【濃縮度の違いを理解しておく】
トマト缶はトマトが加熱・濃縮されていますが、トマトジュースは生のまま搾りたての状態です。濃縮度が異なるため、レシピによっては適切な調整が必要です。必要に応じて水を加えて濃度を調整しましょう。
【塩分の有無】
一部のトマトジュースには塩分が含まれていることがあります。レシピによっては塩分の加減が影響を与えることがあるため、トマト缶と同等の塩分が必要なら調整が必要です。
【風味の違い】
トマト缶とトマトジュースでは風味が異なります。トマトジュースは生のトマトの風味が残っている一方、トマト缶は濃縮された風味が特徴的です。料理に求められる風味に合わせて代用するか、アレンジが必要です。
【調理時間の変化】
トマトジュースは生の状態であるため、トマト缶よりも調理時間が長くなることがあります。レシピによってはこれに合わせて調整が必要です。
【添加物の確認】
トマトジュースにはレモン汁や香辛料、保存料などが加えられていることがあります。特にレシピにその風味が必要ない場合は、無添加のトマトジュースを選ぶと良いでしょう。
トマト缶の代わりにケチャップで代用は可能か
トマト缶をケチャップで代用することは可能ですが、いくつかの要点を押さえる必要があります。
まず、トマト缶はトマトが濃縮されていて濃い味わいがありますが、ケチャップはトマトをベースにした調味料で、甘味や酸味が強調されています。
濃縮度や味の違いを考慮し、料理に合わせて調整が必要です。
また、ケチャップには砂糖、酢、香辛料、塩などが加えられているため、トマト缶とは異なる風味があります。
これらの違いに注意しながら、代用する際はケチャップの量を慎重に調整し、試食して味を確認することが重要です。
ただし、トマトの風味が特に重要な料理やソース、ピザソースなどでは代用が難しいことがあります。
トマト缶を開封した後の保存方法
トマト缶を開封したあとは「保存容器」に移して、「冷蔵庫」へ保管してください。
ポイントは次の通りです。
ポイントに気を付けることで、開封後のトマト缶をより長く美味しく安全に保存できます。
【保存容器】
トマト缶を開封したら、未使用の部分を保存容器に移すか、ラップでしっかりと覆います。保存容器は密封できるものが望ましいです。
【冷蔵庫へ保管】
開封したトマト缶はなるべく早く冷蔵庫に保管します。冷蔵庫の温度は5度以下が適切です。冷蔵することで食材の鮮度を保ち、雑菌の繁殖を遅らせます。
【使い切り期限の設定】
開封後のトマト缶は新鮮な状態を保つため、できるだけ早く使い切るように心がけましょう。保存期限は商品によって異なるので、パッケージに記載された期限を確認します。
【香りや風味の変化に注意】
保存中に異変を感じたら、変色や異臭がしないか確認します。変なにおいや見た目の変化があれば、安全のために使用を避けるべきです。
【冷凍保存の検討】
長期保存が必要な場合は、開封したトマト缶を小分けにして冷凍保存することもできます。冷凍庫では長期間新鮮な状態を維持できます。
まとめ
トマト缶のサイズは生トマトの大きさによりますが、一般的にトマト缶1缶(約400グラム)はMサイズのトマト2~3個に相当します。
トマトの代用としては、トマトジュースやトマトピューレも利用できますが、実際に料理するときは気を付ける点があります。
一方で、ケチャップはトマト缶の代用ができなくはありませんが、
あまり向いているとはいえません。
どうしてもないときに使うのがいいと思います。
同じトマト缶でも、ホールトマト缶とカットトマト缶は適する料理が異なります。
トマト缶の代用は比較的簡単にできますので、調理中にトマト缶がない場合でも、
家にある材料で代用して美味しい料理を作ってくださいね。